天高く竜昇り、馬肥ゆる秋
2023年10月22日
将棋・第36期竜王戦七番勝負第2局が京都市の総本山仁和寺いて行われました。
藤井竜王は先日、王座戦五番勝負にて自身が持つ七冠(竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖)に最後の王座を加えて八冠とするため永瀬王座に挑戦、苦しみながらもシリーズを3勝1敗で制し王座を奪取、史上初、前人未到の八冠達成となりました。
途轍もない偉業の中、しかしタイトル戦は留まることなく進行していきます。
藤井八冠全冠制覇後の初のタイトル防衛戦は竜王戦。
挑戦者に藤井八冠と同年代の伊藤匠七段を迎え始まった第1局は、後手番ながら圧巻の指し回しで挑戦者の追随を許すことなく藤井八冠の勝利。
本局は先手番となり、後手の伊藤七段の角換わりの注文を受けて立つ出だしとなりました。
先手角換わりは藤井八冠のプロデビュー以来の得意とする戦法で、先手角換わり通算64勝9敗、勝率は驚異の8.77。仮にシリーズ全局角換わり戦型で戦えば絶対にタイトル防衛するマンと化してしまいます。
しかし現代調の角換わりはAIの急速な成長に伴って最も深く研究できる戦型となっており、お互いの研究をぶつけ合い、先に知らない研究手に出会ったほうが負けると言われているぐらいに奥が深い戦型です。
後手角換わりを選んだ伊藤七段にも深い研究の自信があってこその選択なのでしょうか。
1日目、仕掛けは藤井八冠から。角換わり腰掛け銀から4筋の歩をぶつけ、次いで1筋、3筋、7筋と歩を突き捨てていく。
57手目に手持ちの角を5二に打ち込んだ。伊藤陣の飛車、そして引いて馬成を狙った手だ。
伊藤七段は飛車の逃げ場所を4四に決め浮き飛車にした。
この辺りから徐々に藤井八冠が有利になっていきます。
明けて2日目、1局目と同じく伊藤七段が封じ手を行い開封された。
2日目は伊藤七段の攻めが続く。藤井陣の7筋に居る玉の玉頭に狙いをつけるが、絶妙な攻守のバランスで伊藤七段の攻めを躱していく藤井八冠。
何とか藤井玉を追い詰めたいがなかなか捕まらない。
102手目、既に残り時間が2分となった伊藤七段は8四角と藤井玉を頭から抑え込む角打ちでなんとか上部への脱出経路を断った。
普通ならば角筋を消すために7五へと歩を打ちたくなるのですが・・・。
藤井八冠は違いました。なんと玉を引いて角筋を残したまま凌ぐ!
ここは後で知ったのですが、角道を消して手が長引くよりも相手の正解の着手が難しい手を選んだと・・・。
事実、この玉引きを見て時間を使い切った伊藤七段は有効な継続手を指すことが出来ず一気に藤井勝勢となりました。
107手目、藤井八冠のノータイム王手。藤井八冠がノータイムで王手する時は確実に成算がある時なのでこれを見て伊藤七段は直ぐ様投了。
藤井八冠の2連勝となりました。
本局は藤井八冠の強さが際立った1局だったと思います。
時間的にも終始余裕があり、やはり二日制の対局では比類なき強さです。
次局は再度伊藤七段の先手番なので、1勝を返して竜王奪取に望みを繋げられるのでしょうか。
今日は競馬のクラシック三冠最後のレース、菊花賞(京都競馬場・芝3000m)が開催されます。
スプリンターズSより始まった秋のGI競走、秋華賞では史上7頭目のトリプルティアラに輝いたリバティアイランドが異次元の強さを発揮。先日、ジャパンカップの参戦表明で世界1位のイクイノックスとの夢の対決が実現されるといことでワクワクが止まりません^^
菊花賞は天皇賞(春)の3200mに次いで長い3000mの距離で争われます。
『最も強い馬が勝つ』と言われるこのレース。
全馬未体験の3000mの長丁場のレースを如何にして体力を温存し乗り切れるのかが課題となります。菊花賞は馬の能力はさることながら、鞍上の長距離におけるレース運びも重要となります。
馬だけでは選べない難しさがこのレースの醍醐味でもあります。
内有利とされる菊花賞で今年は有力馬が外枠に固まっており、これもまた難しさに輪をかけていますね・・・。
果たして最後の冠を勝ち取るのはどの馬なのでしょうか。
私の本命馬はサトノグランツ!前走神戸新聞杯では上がり2位の末脚を見せてレコード勝ち。
やや長距離は苦手な川田騎手とのコンビですが、前走のレコード勝ちの影響がなければソールオリエンスやタスティエーラを抑えて勝ちきれると思います。
発走まであれやこれや考えて楽しみたいと思います^^
《タカダ》
藤井竜王は先日、王座戦五番勝負にて自身が持つ七冠(竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖)に最後の王座を加えて八冠とするため永瀬王座に挑戦、苦しみながらもシリーズを3勝1敗で制し王座を奪取、史上初、前人未到の八冠達成となりました。
途轍もない偉業の中、しかしタイトル戦は留まることなく進行していきます。
藤井八冠全冠制覇後の初のタイトル防衛戦は竜王戦。
挑戦者に藤井八冠と同年代の伊藤匠七段を迎え始まった第1局は、後手番ながら圧巻の指し回しで挑戦者の追随を許すことなく藤井八冠の勝利。
本局は先手番となり、後手の伊藤七段の角換わりの注文を受けて立つ出だしとなりました。
先手角換わりは藤井八冠のプロデビュー以来の得意とする戦法で、先手角換わり通算64勝9敗、勝率は驚異の8.77。仮にシリーズ全局角換わり戦型で戦えば絶対にタイトル防衛するマンと化してしまいます。
しかし現代調の角換わりはAIの急速な成長に伴って最も深く研究できる戦型となっており、お互いの研究をぶつけ合い、先に知らない研究手に出会ったほうが負けると言われているぐらいに奥が深い戦型です。
後手角換わりを選んだ伊藤七段にも深い研究の自信があってこその選択なのでしょうか。
1日目、仕掛けは藤井八冠から。角換わり腰掛け銀から4筋の歩をぶつけ、次いで1筋、3筋、7筋と歩を突き捨てていく。
57手目に手持ちの角を5二に打ち込んだ。伊藤陣の飛車、そして引いて馬成を狙った手だ。
伊藤七段は飛車の逃げ場所を4四に決め浮き飛車にした。
この辺りから徐々に藤井八冠が有利になっていきます。
明けて2日目、1局目と同じく伊藤七段が封じ手を行い開封された。
2日目は伊藤七段の攻めが続く。藤井陣の7筋に居る玉の玉頭に狙いをつけるが、絶妙な攻守のバランスで伊藤七段の攻めを躱していく藤井八冠。
何とか藤井玉を追い詰めたいがなかなか捕まらない。
102手目、既に残り時間が2分となった伊藤七段は8四角と藤井玉を頭から抑え込む角打ちでなんとか上部への脱出経路を断った。
普通ならば角筋を消すために7五へと歩を打ちたくなるのですが・・・。
藤井八冠は違いました。なんと玉を引いて角筋を残したまま凌ぐ!
ここは後で知ったのですが、角道を消して手が長引くよりも相手の正解の着手が難しい手を選んだと・・・。
事実、この玉引きを見て時間を使い切った伊藤七段は有効な継続手を指すことが出来ず一気に藤井勝勢となりました。
107手目、藤井八冠のノータイム王手。藤井八冠がノータイムで王手する時は確実に成算がある時なのでこれを見て伊藤七段は直ぐ様投了。
藤井八冠の2連勝となりました。
本局は藤井八冠の強さが際立った1局だったと思います。
時間的にも終始余裕があり、やはり二日制の対局では比類なき強さです。
次局は再度伊藤七段の先手番なので、1勝を返して竜王奪取に望みを繋げられるのでしょうか。
今日は競馬のクラシック三冠最後のレース、菊花賞(京都競馬場・芝3000m)が開催されます。
スプリンターズSより始まった秋のGI競走、秋華賞では史上7頭目のトリプルティアラに輝いたリバティアイランドが異次元の強さを発揮。先日、ジャパンカップの参戦表明で世界1位のイクイノックスとの夢の対決が実現されるといことでワクワクが止まりません^^
菊花賞は天皇賞(春)の3200mに次いで長い3000mの距離で争われます。
『最も強い馬が勝つ』と言われるこのレース。
全馬未体験の3000mの長丁場のレースを如何にして体力を温存し乗り切れるのかが課題となります。菊花賞は馬の能力はさることながら、鞍上の長距離におけるレース運びも重要となります。
馬だけでは選べない難しさがこのレースの醍醐味でもあります。
内有利とされる菊花賞で今年は有力馬が外枠に固まっており、これもまた難しさに輪をかけていますね・・・。
果たして最後の冠を勝ち取るのはどの馬なのでしょうか。
私の本命馬はサトノグランツ!前走神戸新聞杯では上がり2位の末脚を見せてレコード勝ち。
やや長距離は苦手な川田騎手とのコンビですが、前走のレコード勝ちの影響がなければソールオリエンスやタスティエーラを抑えて勝ちきれると思います。
発走まであれやこれや考えて楽しみたいと思います^^
《タカダ》
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