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将棋界の一番長い日、2022

2022年03月06日

南千里店

『将棋界の一番長い日』と呼ばれている毎年恒例のA級棋士勢揃いによる最終局の一斉対局が3月3日に静岡県静岡市にある浮月楼にて行われました。



浮月楼は江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜が大政奉還の後、1869年(明治2年)から1888年(明治21年)まで居住していた屋敷跡としても知られています。

浮月楼でのA級順位戦の最終局が開催されてから4期連続で最終局が定番になっており、これからも浮月楼=将棋界の一番長い日が定着していきそうですね。

A級は10人の総当り戦で、最も勝ち星の高かった1名が名人への挑戦権を得ることができる棋界最高峰の戦いです。

A級には昇級は無く、在級か降級かの二択しかありません。毎年最終局にはA級のイスを守るために熱い激闘は深夜にまで及びます。

今年は『将棋界の一番長い日』と言う異名に相応しい対局がありました。
豊島将之九段(31)と菅井竜也八段(29)の一局が千日手(せんにちて※同一局面が4回現れた時点で無勝負となる)指し直しになり、先後入れ替えて指し直し局が終わったのは、日付が変わって4日の午前3時18分。千日手局の開始から数えて、休憩を挟み18時間18分の大激闘!
展開が二転三転した熱戦でお互い1分将棋の中、166手で豊島九段が勝利しました。
勿論、最後まで視聴しましたよ!めちゃめちゃ眠たかったですが・・・。

今期の順位戦では1993年からA級に在籍し、将棋で史上初の「七冠」を達成するなど、数々の記録を持つ羽生善治九段が今期は2勝7敗と振るわず、29年間維持してきたA級から初めて陥落することが決まりました。

自分が将棋に興味を持った頃から既にA級に在籍していた羽生さん。
いちファンとしては、フリークラス宣言はせずに来期も順位戦で戦っていただき、是非A級へ返り咲いていただきたいと思います。

名人戦七番勝負は前期と同じく、渡辺明名人に斎藤八段が挑む形となりました。
前期では比類無き強さで初の名人挑戦権を獲得した斎藤八段ですが、名人には初戦の1局には勝利しましたがその後4連敗を喫し名人戴冠には至りませんでしたので、今期は昨年の雪辱戦として相当に期する思いが強いと思います。
しかし、挑戦を受ける渡辺名人も、今年は若き天才藤井五冠に王将位をストレートで奪取されなんとしても名人位は守り抜きたい思いが相当でしょう。
今年もお互いの静かなるガチンコ対決が見られそうです。

名人戦第1局は4月6・7日、まずは東京対局を皮切りに2ヶ月をかけて全国を転戦します。
楽しみです^^

《タカダ》

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