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二冠。そしてさらなる高みへ・・・

2020年08月23日

南千里店

───負けました。
上座で姿勢を正し、天井を見上げお茶を口に含んだ後、しばし盤上を見つめたいた木村王位が、駒台に右手を置きながらはっきりとした声で頭を垂れた。

すぐさま深々と頭を下げた18歳の若き挑戦者、藤井聡太棋聖が王位を奪取した瞬間でした。

棋聖戦にて渡辺棋聖から棋聖位を奪取してからたったの一ヶ月。

ついに高校生二冠が誕生しました^^

今回の王位戦は七段時代に予選7組からのスタートでした。
勿論予選は負けられない戦いなのですが、予選の7組で優勝して挑戦者決定リーグでの白組で高位者相手に5戦全勝、同じく紅組で全勝している永瀬二冠との挑戦者決定戦では完勝といえる内容で勝利し今回の王位戦に望みます。
王位戦第1局は先手番を取った藤井が攻めの手を緩めず快勝。第2局は木村王位の勝勢で進みこのまま1勝1敗になるかと思われた配色濃厚な局面で木村王位の時間を削る攻守の手を放ち、結果逆転で2局目も勝利。
第3局では終盤近くに藤井棋聖の筋の悪い一手であわや逆転かと思われたが、木村王位が終盤時間に追われて着手した一手が勝敗を決する敗着の手となり辛くも藤井棋聖の勝利となりました。
第4局では、1日目の藤井の封じ手が大方の予想を覆す攻めの飛車成りが話題となりました。で、その後の展開での中央での激しい大駒の交換で、後に感想戦で木村王位が土壇場で方針を変えてしまったと言う一手が藤井棋聖にリードを許してしまう形となり、以後そのまま木村王位の粘りも見られないまま快勝。

結果ストレートでの王位奪取となりました。



本棋戦を通じて感じたことは、藤井二冠が一局一局確実に強くなっていくのがわかる程の勢いであったこと。局後の課題を次の局ではしっかり修正してきていること。ただ、本人も度々口にしておりましたが、まだまだ反省する事が多かった王位戦なので次に向けてしっかりと研究していきたい、と。

飽くなき棋道を追求する18歳は、この先何処まで強くなるのか・・・。
三冠、四冠・・・そしてその先に待つのは前人未到の同時八冠制覇。

楽しみです^^

《タカダ》

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