メガネの聖地・鯖江市探訪その3
2020年03月01日
福井鯖江めがね工場見学リレーブログの第三弾はタカダが担当いたします!
作業風景動画もありますので是非最後までよろしくお願いいたします^^
2日目はフジイオプチカルさんへ。

βチタン材を使用したフレームを製作されている福井眼鏡業界老舗の会社です。
フジイオプチカルさんが使用するβチタンは日本の大手金属メーカー数社の中でもある1社のみが生産している特定の配合で作られたβチタンのみを使用しており、さらにその中でも「眼鏡用バージン材」と呼ばれるものを使用することによって、より高品質の眼鏡フレームを製作されております。
まずメガネは製造工程が複雑化されており、その数なんと250~300工程!その様々な工程を経て一つのメガネになのです。
通常はメガネフレームは他社分業制で製作されております。
簡単に言いますと、それぞれの工程作業はそれぞれの会社が請け負っています。
デザイン⇒設計⇒パーツ製作⇒金型によるパーツ毎のプレスおよび切削⇒パーツの研磨⇒パーツ同士を組み合わせるロー付け作業⇒バレルによるフレーム研磨・洗浄作業⇒検品作業を経て表面処理を行います。
表面処理作業が終わると必要なパットやテンプルといった各パーツを取り付けて出荷となります。
かなり端折って書いただけでもかなりの作業量なのがお分かりいただけると思います。
フジイオプチカルさんはフレーム表面のメッキ処理以外をほぼ独自に製作しておられます。
メガネはデザインから・・・
綿密な打ち合わせを経て製作するメガネをCADソフトでデザインします。

そして先ずはメガネの基となるフレームを形作るリムを製作します。
下載動画を見ていただければ一目瞭然です。
リム線と呼ばれるチタン材の加工線を曲げ加工しながら形を整えて・・・
メガネのフロントの形でチタン材が切られていきます。
思わず「おー!すげえ」と言ってしまいました^^

これがリム線。メガネのフロントの基素材です。
こちらはテンプルの一部をプレス機で切削しているところです。
不要な部分をカッティングしてテンプルのエンド部分が形作られます。
プレス圧は50トン。しかしこんな重々しさは感じられず、硬いチタン材をまるで豆腐でも切っているようにスッと切削されていて、精度の高い切削機のなせる業だと感じました。
こちらは面白い切削機でリム部分とネジ止め部分をカットする機械なんですが、

こういう図の部分をカットする機械なんですね。
V字にカッティングすることによって合口のズレを防止する役目があります。
お安いフレームにはこういったひと手間かける加工は行いません。
さすが日本製、さすが鯖江、です。
こういった細かな工程の積み重ねが高品質のメガネとなって形作られていくのです。
メガネフレームのブリッジ部分をジグを使ってプレス加工している動画です。
ブリッジ部分はチタン厚があるのでプレス圧は110トン。
でもここでもプレス機がスッと降りてきたと思ったら一瞬で形成されていました。


様々な形状のジグを用いてプレス加工します。
これ以外にもまだまだ工程はあるのですが、部品が揃ったらそれらをロー付け加工していきます。
溶接部分を一気に加熱して他の部分に熱が回らないように一瞬でロー付けします。
こちらは出来上がったリムとブリッジ部分を繋げるロー付け加工作業の風景です。
アルゴンガスを噴射して空気が入らない状態にして一気に熱し溶接するとのこと。この治具もぜんぶ自社開発だそうです。

こちらはテンプルの耳にかかる部分を曲げやすいように金属に熱を加えて"なます"道具です。
そのままだと硬くて曲げることが出来ず折れてしまいますから、部分的に熱を加えて分子構造を変えてやると曲げやすくなるんですね。
さて、メガネの形になったら今度は表面処理をする前の下準備です。
バレルと呼ばれる大型の回転機にフレームを入れ、荒磨きに24~48時間、ツヤ出し磨きに6~8時間を専用の研磨剤のなかで磨かれます。

すると、写真のように最終的にポリッシャーで磨かれたような、そのままでも商品として掛けられるようなピカピカなフレームが出来上がります。

でもこの後も極微小な傷などは熟練の職人が目視して手作業でバフを掛けて磨いていきます。
そうしてやっと表面のメッキや塗装といった工程に移れるのです・・・。
一通り見学させていただいて感じたことは、普段目にする完成されたメガネは工業製品とひとくくりにできない、多くの時間と手間と職人によって形作られたセンシティブなアイテムなんだなと改めて実感した次第です。
この経験を生かしてお客様へ日本の、そして鯖江の職人が生み出すメガネの素晴らしさをよりアピールできたらと思います。
≪タカダ≫
作業風景動画もありますので是非最後までよろしくお願いいたします^^
2日目はフジイオプチカルさんへ。
βチタン材を使用したフレームを製作されている福井眼鏡業界老舗の会社です。
フジイオプチカルさんが使用するβチタンは日本の大手金属メーカー数社の中でもある1社のみが生産している特定の配合で作られたβチタンのみを使用しており、さらにその中でも「眼鏡用バージン材」と呼ばれるものを使用することによって、より高品質の眼鏡フレームを製作されております。
まずメガネは製造工程が複雑化されており、その数なんと250~300工程!その様々な工程を経て一つのメガネになのです。
通常はメガネフレームは他社分業制で製作されております。
簡単に言いますと、それぞれの工程作業はそれぞれの会社が請け負っています。
デザイン⇒設計⇒パーツ製作⇒金型によるパーツ毎のプレスおよび切削⇒パーツの研磨⇒パーツ同士を組み合わせるロー付け作業⇒バレルによるフレーム研磨・洗浄作業⇒検品作業を経て表面処理を行います。
表面処理作業が終わると必要なパットやテンプルといった各パーツを取り付けて出荷となります。
かなり端折って書いただけでもかなりの作業量なのがお分かりいただけると思います。
フジイオプチカルさんはフレーム表面のメッキ処理以外をほぼ独自に製作しておられます。
メガネはデザインから・・・
綿密な打ち合わせを経て製作するメガネをCADソフトでデザインします。
そして先ずはメガネの基となるフレームを形作るリムを製作します。
下載動画を見ていただければ一目瞭然です。
リム線と呼ばれるチタン材の加工線を曲げ加工しながら形を整えて・・・
メガネのフロントの形でチタン材が切られていきます。
思わず「おー!すげえ」と言ってしまいました^^
これがリム線。メガネのフロントの基素材です。
こちらはテンプルの一部をプレス機で切削しているところです。
不要な部分をカッティングしてテンプルのエンド部分が形作られます。
プレス圧は50トン。しかしこんな重々しさは感じられず、硬いチタン材をまるで豆腐でも切っているようにスッと切削されていて、精度の高い切削機のなせる業だと感じました。
こちらは面白い切削機でリム部分とネジ止め部分をカットする機械なんですが、
こういう図の部分をカットする機械なんですね。
V字にカッティングすることによって合口のズレを防止する役目があります。
お安いフレームにはこういったひと手間かける加工は行いません。
さすが日本製、さすが鯖江、です。
こういった細かな工程の積み重ねが高品質のメガネとなって形作られていくのです。
メガネフレームのブリッジ部分をジグを使ってプレス加工している動画です。
ブリッジ部分はチタン厚があるのでプレス圧は110トン。
でもここでもプレス機がスッと降りてきたと思ったら一瞬で形成されていました。
様々な形状のジグを用いてプレス加工します。
これ以外にもまだまだ工程はあるのですが、部品が揃ったらそれらをロー付け加工していきます。
溶接部分を一気に加熱して他の部分に熱が回らないように一瞬でロー付けします。
こちらは出来上がったリムとブリッジ部分を繋げるロー付け加工作業の風景です。
アルゴンガスを噴射して空気が入らない状態にして一気に熱し溶接するとのこと。この治具もぜんぶ自社開発だそうです。
こちらはテンプルの耳にかかる部分を曲げやすいように金属に熱を加えて"なます"道具です。
そのままだと硬くて曲げることが出来ず折れてしまいますから、部分的に熱を加えて分子構造を変えてやると曲げやすくなるんですね。
さて、メガネの形になったら今度は表面処理をする前の下準備です。
バレルと呼ばれる大型の回転機にフレームを入れ、荒磨きに24~48時間、ツヤ出し磨きに6~8時間を専用の研磨剤のなかで磨かれます。
すると、写真のように最終的にポリッシャーで磨かれたような、そのままでも商品として掛けられるようなピカピカなフレームが出来上がります。
でもこの後も極微小な傷などは熟練の職人が目視して手作業でバフを掛けて磨いていきます。
そうしてやっと表面のメッキや塗装といった工程に移れるのです・・・。
一通り見学させていただいて感じたことは、普段目にする完成されたメガネは工業製品とひとくくりにできない、多くの時間と手間と職人によって形作られたセンシティブなアイテムなんだなと改めて実感した次第です。
この経験を生かしてお客様へ日本の、そして鯖江の職人が生み出すメガネの素晴らしさをよりアピールできたらと思います。
≪タカダ≫
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