第75期王将戦七番勝負第1局~今年最初のタイトル戦~
2026年01月18日
昨年、将棋界の勢力図に少し動きがありました。
竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖の八冠の内、全冠保持の藤井聡太竜王名人から叡王を奪取していた伊藤叡王が王座も奪取し、藤井聡太六冠、伊藤匠二冠となりました。
共に23歳の若き棋士が昨今の将棋界のトップを走っており、現在は他の棋士はその後塵を拝している恰好です。しかし、現在は無冠ではありますがどの棋士よりも将棋に真摯で熱心な若者が居ます。タイトルを持ち合う二人より10歳年上の『軍曹』とあだ名されている棋士・・・今年は彼の飛躍の年であると思うのは私だけでは無いはず。その彼が今年最初のタイトル戦で再度藤井王将に挑戦します。
ALSOK杯第75期王将戦七番勝負が、2026年1月11〜12日に静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で開幕しました。通年通り新年初めのタイトル戦である王将戦、第71期タイトル奪取から防衛を続けている藤井聡太王将に対する永瀬拓矢九段は昨年に続いて2期連続挑戦となります。

振り駒の結果、先手は永瀬九段となりました。事前予想でも挙げられていた両者の得意形でもある角換わりで進行していこます。序盤から手が進み、早い段階で“研究の深さ”が盤上ににじみ出ます。形が整うほどに一手の価値が重くなる角換わりは、わずかな手順差が終盤の難易度を何倍にも跳ね上げる――開幕局らしい緊張感が、初日からはっきりと感じられる展開でした。
1日目:封じ手までに漂った「ただならぬ濃度」
初日は、互いに“手を尽くしているのに、まだ核心が見えない”という濃密さで進行。深いところでのお互い水面下での攻防のが盤上に現れるような探り合いの中、それでも永瀬九段がややリードを奪っていると思われた封じ手前の68手に、藤井王将は8筋の継ぎ歩で攻めを厳しくしようとする意図に暫く考えた後、永瀬九段は封じ手を宣言。69手目を封じ手として盤を離れます。封じ手にかけた時間は17分。解説者が「やや先手良しだが、正解手が限られるほど複雑で、実質は互角の進行」と語っており、再開直後から一気に詰む詰まないの世界へ入る可能性も示されました。
封じ手時点の持ち時間も、永瀬九段が残り4時間3分、藤井王将が残り4時間42分。初日からすでに“終盤の入口”をうかがうようなテンポで、2日目にすべてが噴き出す――そんな空気を残して、掛川の夜は更けていきました。
2日目:封じ手▲2六金、そして一気に「殴り合い」へ
翌12日、封じ手が開封されると指し手は▲2六金。右金を前線に繰り出し、2筋の攻めを加速させる狙いが鮮明になります(いわゆる“棒金”を志向する一手)。この再開点から、攻めと受け、読みと読みが真正面から衝突していきました。

本局を語るうえで外せないのは、藤井王将が「予想していなかった」「認識不足だった」と振り返ったポイントです。藤井王将は得意の角換わり腰掛け銀へ誘導しつつ、44手目に△2二王と入城。しかしその直後、永瀬九段が“3筋の突き捨てを入れずに”49手目▲2四歩で飛先の歩を切る手順を選び、藤井王将の想定を外していきました。開幕局の勝負は、こうした「研究の角度」の差が、じわじわと形勢と心理の両方に効いていきます。
終盤は、どちらが勝ってもおかしくない混沌へ。評価値がシーソーのようにお互いに揺れ動く中、一時は藤井王将が逆転かと思われた場面もありましたが、永瀬九段は至って冷静な指し回して一度離れかけた勝ち筋を再び取り戻すと、1分に突入してもその冷静さは正確な寄せへと昇華していき、お互いの玉が盤上の真ん中まで接近する白熱した終盤を制した永瀬九段が137手で勝利。藤井王将は掛川城で続けてきた勝利の流れを止められた格好で、「本局は苦しい時間が長い将棋だった。より熱戦にできるようにしたい」と前を向きました。
王将戦開幕局はここ十年来、勝利棋士がタイトル戦を制するプチジンクスがあります。
永瀬九段にとっては再びタイトル保持者に返り咲く大きな足掛かりとなりました。
永瀬九段の先勝は、単なる1勝以上の手応えを感じさせます。藤井王将が“得意戦型”とする土俵で、手順の妙と終盤の踏ん張りで押し切った。シリーズはまだ始まったばかりですが、開幕局から「どちらが主導権を握るのか」をはっきり提示する一局でした。
第2局は、1月24〜25日に京都市伏見区「伏見稲荷大社」で行われます。掛川で示された永瀬九段の準備と精度に、藤井王将がどう修正で応えるのか。七番勝負は、ここからさらに濃くなっていきそうです。
そして王将戦恒例の『勝者の罰ゲーム』こと、コスプレ撮影!

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2026/01/13/articles/20260113s000413F2011000c.html
今年は万事塞翁がウマく行く!?
《タカダ》
竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖の八冠の内、全冠保持の藤井聡太竜王名人から叡王を奪取していた伊藤叡王が王座も奪取し、藤井聡太六冠、伊藤匠二冠となりました。
共に23歳の若き棋士が昨今の将棋界のトップを走っており、現在は他の棋士はその後塵を拝している恰好です。しかし、現在は無冠ではありますがどの棋士よりも将棋に真摯で熱心な若者が居ます。タイトルを持ち合う二人より10歳年上の『軍曹』とあだ名されている棋士・・・今年は彼の飛躍の年であると思うのは私だけでは無いはず。その彼が今年最初のタイトル戦で再度藤井王将に挑戦します。
ALSOK杯第75期王将戦七番勝負が、2026年1月11〜12日に静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で開幕しました。通年通り新年初めのタイトル戦である王将戦、第71期タイトル奪取から防衛を続けている藤井聡太王将に対する永瀬拓矢九段は昨年に続いて2期連続挑戦となります。

振り駒の結果、先手は永瀬九段となりました。事前予想でも挙げられていた両者の得意形でもある角換わりで進行していこます。序盤から手が進み、早い段階で“研究の深さ”が盤上ににじみ出ます。形が整うほどに一手の価値が重くなる角換わりは、わずかな手順差が終盤の難易度を何倍にも跳ね上げる――開幕局らしい緊張感が、初日からはっきりと感じられる展開でした。
1日目:封じ手までに漂った「ただならぬ濃度」
初日は、互いに“手を尽くしているのに、まだ核心が見えない”という濃密さで進行。深いところでのお互い水面下での攻防のが盤上に現れるような探り合いの中、それでも永瀬九段がややリードを奪っていると思われた封じ手前の68手に、藤井王将は8筋の継ぎ歩で攻めを厳しくしようとする意図に暫く考えた後、永瀬九段は封じ手を宣言。69手目を封じ手として盤を離れます。封じ手にかけた時間は17分。解説者が「やや先手良しだが、正解手が限られるほど複雑で、実質は互角の進行」と語っており、再開直後から一気に詰む詰まないの世界へ入る可能性も示されました。
封じ手時点の持ち時間も、永瀬九段が残り4時間3分、藤井王将が残り4時間42分。初日からすでに“終盤の入口”をうかがうようなテンポで、2日目にすべてが噴き出す――そんな空気を残して、掛川の夜は更けていきました。
2日目:封じ手▲2六金、そして一気に「殴り合い」へ
翌12日、封じ手が開封されると指し手は▲2六金。右金を前線に繰り出し、2筋の攻めを加速させる狙いが鮮明になります(いわゆる“棒金”を志向する一手)。この再開点から、攻めと受け、読みと読みが真正面から衝突していきました。

本局を語るうえで外せないのは、藤井王将が「予想していなかった」「認識不足だった」と振り返ったポイントです。藤井王将は得意の角換わり腰掛け銀へ誘導しつつ、44手目に△2二王と入城。しかしその直後、永瀬九段が“3筋の突き捨てを入れずに”49手目▲2四歩で飛先の歩を切る手順を選び、藤井王将の想定を外していきました。開幕局の勝負は、こうした「研究の角度」の差が、じわじわと形勢と心理の両方に効いていきます。
終盤は、どちらが勝ってもおかしくない混沌へ。評価値がシーソーのようにお互いに揺れ動く中、一時は藤井王将が逆転かと思われた場面もありましたが、永瀬九段は至って冷静な指し回して一度離れかけた勝ち筋を再び取り戻すと、1分に突入してもその冷静さは正確な寄せへと昇華していき、お互いの玉が盤上の真ん中まで接近する白熱した終盤を制した永瀬九段が137手で勝利。藤井王将は掛川城で続けてきた勝利の流れを止められた格好で、「本局は苦しい時間が長い将棋だった。より熱戦にできるようにしたい」と前を向きました。
王将戦開幕局はここ十年来、勝利棋士がタイトル戦を制するプチジンクスがあります。
永瀬九段にとっては再びタイトル保持者に返り咲く大きな足掛かりとなりました。
永瀬九段の先勝は、単なる1勝以上の手応えを感じさせます。藤井王将が“得意戦型”とする土俵で、手順の妙と終盤の踏ん張りで押し切った。シリーズはまだ始まったばかりですが、開幕局から「どちらが主導権を握るのか」をはっきり提示する一局でした。
第2局は、1月24〜25日に京都市伏見区「伏見稲荷大社」で行われます。掛川で示された永瀬九段の準備と精度に、藤井王将がどう修正で応えるのか。七番勝負は、ここからさらに濃くなっていきそうです。
そして王将戦恒例の『勝者の罰ゲーム』こと、コスプレ撮影!

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2026/01/13/articles/20260113s000413F2011000c.html
今年は万事塞翁がウマく行く!?
《タカダ》

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