
蒼煌
黒川博行
芸術院会員の座を手に入れようと奔走する、日本画家〈 室生〉と
その弟子、また参謀を務める事となった画商、ライバルの日本画家
政治家まで巻き込んでの選挙戦を舞台に、
人の欲望と執着、そこで見失ったものを描いた物語。
権力と地位を手に入れるために、餌をばら撒けば
あらゆる隙間から、ゴキブリが集まってくる。
鹿児島から出てきて、画塾の先輩にイジメられながら辛い修行に耐えた
師の妾ばらの娘を嫁に迎えて、そこまでして出世したいのかと
仲間に笑われながらも、歯を食いしばって絵を描いてきた男
画家の世界に生きる人達を描いた作品でした。
《 フジイ 》
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