本のお話
2017年04月16日
ひなげし雨竜剣 坂岡 真
藩主の面前で、利き腕を脇差で断った男 朝比奈結之助
妻女を藩主に見初められ、妻女を側室にあげさせよとの理不尽な行いに対し
朝比奈結之助は、藩主を面前にして、どんなことがあろうとも
最愛の妻を側室にはあげられぬ。
かわりにこれをと、言うが早いか、自らの右腕をにゅっと突き出した。
左手に握った脇差で一刀のもとに腕を断つ。
殿様に『 お慈悲を、お慈悲を、』と懇願する
殿様は『 捨ておけ 』とだけ言った。
重臣の一人が朝比奈の勇気に感銘を受け、すぐさま配下に手当を命じた。
本来ならば家名断絶のうえ、領外追放のところを、
重臣のはからいで、夫婦は目立たない所に住まいをあたえられ
密かに捨て扶持をあてがわれた。
やがて妻は娘を産み、死んでしまう。
左腕のみで、修羅となり修業の先々で道場破りをして
無住心剣術の極意に惹かれ
その極意とは、ただ、太刀を掲げて落とすのみ
必殺の一手は、『 嬰児の戯れにも似る 』とたとえられた。
何ひとつ細工のない太刀行きに見え、その実、奥は深い。
朝比奈結之助がこの無住心剣術で悪を成敗してゆく
面白い作品です。
《フジイ》
藩主の面前で、利き腕を脇差で断った男 朝比奈結之助
妻女を藩主に見初められ、妻女を側室にあげさせよとの理不尽な行いに対し
朝比奈結之助は、藩主を面前にして、どんなことがあろうとも
最愛の妻を側室にはあげられぬ。
かわりにこれをと、言うが早いか、自らの右腕をにゅっと突き出した。
左手に握った脇差で一刀のもとに腕を断つ。
殿様に『 お慈悲を、お慈悲を、』と懇願する
殿様は『 捨ておけ 』とだけ言った。
重臣の一人が朝比奈の勇気に感銘を受け、すぐさま配下に手当を命じた。
本来ならば家名断絶のうえ、領外追放のところを、
重臣のはからいで、夫婦は目立たない所に住まいをあたえられ
密かに捨て扶持をあてがわれた。
やがて妻は娘を産み、死んでしまう。
左腕のみで、修羅となり修業の先々で道場破りをして
無住心剣術の極意に惹かれ
その極意とは、ただ、太刀を掲げて落とすのみ
必殺の一手は、『 嬰児の戯れにも似る 』とたとえられた。
何ひとつ細工のない太刀行きに見え、その実、奥は深い。
朝比奈結之助がこの無住心剣術で悪を成敗してゆく
面白い作品です。
《フジイ》
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