「将棋界の一番長い日」
2024年03月03日
今年は2月29日に『将棋界の一番長い日』と言われているA級順位戦最終戦の一斉対局が行われました。
場所は静岡市葵区の料亭『浮月楼』。A級順位戦最終戦の一斉対局が毎年行われている場所になります。
なぜA級順位戦最終戦が「将棋界の一番長い日」と呼ばれるかと言うと、A級順位戦は持ち時間各6時間(ストップウォッチ)と1日制の棋戦としては最長の持ち時間であることと、対局終了後に「名人挑戦者1名とB級1組への降級者2名がその日に同時に決まる」ので、最高位の順位戦を争う上で最後の最後まで真剣勝負が繰り広げられるという点で、元来決着が深夜に及ぶことも珍しくなく、総じてA級順位戦の最終局は「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。
そして、毎年この順位戦の全ての対局を現地の大盤解説会で名人が解説するというおまけも付いてきます^^
今年は藤井聡太名人が解説役でした。
さて、最終局は例に漏れず混戦模様となっております。
現在豊島将之九段が6勝2敗で単独トップ。2番手で永瀬拓矢九段と菅井竜也八段が5勝3敗で追いかけています。名人挑戦の可能性が残っているのはこの3名です。
最終局は豊島九段と菅井八段がこの最終戦で直接対決します。豊島九段が勝てば文句なしで名人挑戦者に。一方、菅井八段が勝つと、豊島・菅井の2人が6勝3敗で並んで、後日プレーオフが行われます。別のケースとして、菅井勝ち&永瀬勝ちという結果になると、豊島・菅井・永瀬の3名が6勝3敗で並ぶので、3者でプレーオフとなります。
名人挑戦争いと同時に降級争いも熾烈です。
A級からB1に降級してしまうと並大抵のことではA級に復帰できません。B1は「鬼の住処」と言われている鬼才が多く在籍しているクラスで、あの藤井名人でさえ在籍時は2敗を喫する猛者揃いのクラスなのです。
果たして結果は・・・?
今期は0時を超える対局はありませんでした。
ます最初に勝ち名乗りを上げたのは豊島九段でした。途中まで粘っていた菅井八段でしたが攻めの駒を無くしたことによって一気に形勢が悪くなってしまいました。
豊島九段はこれで通算成績を7勝2敗とし、名人戦七番勝負の藤井名人への挑戦権を獲得しました。
その一方でA級通算10期の広瀬九段、A級昇級から2連続名人挑戦を果たしていた斎藤八段が共にB1に陥落となりました。
プロ棋士の中でも一握りの天才集団が集うA級で生き残ることの難しさを垣間見た最終局でした。
挑戦権を得た豊島九段は77期以来の名人位に返り咲くことができるのか、はたまた絶対王者の藤井名人が2連覇を果たすのか、4月10、11より2ヶ月超の期間をかけて両者が戦います。
楽しみです^^
《タカダ》
場所は静岡市葵区の料亭『浮月楼』。A級順位戦最終戦の一斉対局が毎年行われている場所になります。
なぜA級順位戦最終戦が「将棋界の一番長い日」と呼ばれるかと言うと、A級順位戦は持ち時間各6時間(ストップウォッチ)と1日制の棋戦としては最長の持ち時間であることと、対局終了後に「名人挑戦者1名とB級1組への降級者2名がその日に同時に決まる」ので、最高位の順位戦を争う上で最後の最後まで真剣勝負が繰り広げられるという点で、元来決着が深夜に及ぶことも珍しくなく、総じてA級順位戦の最終局は「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。
そして、毎年この順位戦の全ての対局を現地の大盤解説会で名人が解説するというおまけも付いてきます^^
今年は藤井聡太名人が解説役でした。
さて、最終局は例に漏れず混戦模様となっております。
現在豊島将之九段が6勝2敗で単独トップ。2番手で永瀬拓矢九段と菅井竜也八段が5勝3敗で追いかけています。名人挑戦の可能性が残っているのはこの3名です。
最終局は豊島九段と菅井八段がこの最終戦で直接対決します。豊島九段が勝てば文句なしで名人挑戦者に。一方、菅井八段が勝つと、豊島・菅井の2人が6勝3敗で並んで、後日プレーオフが行われます。別のケースとして、菅井勝ち&永瀬勝ちという結果になると、豊島・菅井・永瀬の3名が6勝3敗で並ぶので、3者でプレーオフとなります。
名人挑戦争いと同時に降級争いも熾烈です。
A級からB1に降級してしまうと並大抵のことではA級に復帰できません。B1は「鬼の住処」と言われている鬼才が多く在籍しているクラスで、あの藤井名人でさえ在籍時は2敗を喫する猛者揃いのクラスなのです。
果たして結果は・・・?
今期は0時を超える対局はありませんでした。
ます最初に勝ち名乗りを上げたのは豊島九段でした。途中まで粘っていた菅井八段でしたが攻めの駒を無くしたことによって一気に形勢が悪くなってしまいました。
豊島九段はこれで通算成績を7勝2敗とし、名人戦七番勝負の藤井名人への挑戦権を獲得しました。
その一方でA級通算10期の広瀬九段、A級昇級から2連続名人挑戦を果たしていた斎藤八段が共にB1に陥落となりました。
プロ棋士の中でも一握りの天才集団が集うA級で生き残ることの難しさを垣間見た最終局でした。
挑戦権を得た豊島九段は77期以来の名人位に返り咲くことができるのか、はたまた絶対王者の藤井名人が2連覇を果たすのか、4月10、11より2ヶ月超の期間をかけて両者が戦います。
楽しみです^^
《タカダ》
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